個人から企業まで、様々な場所で使用されているNAS、「BUFFALO TeraStation」シリーズ。
中小企業や個人であれば、安易かつ安価にNASが導入可能なうえ、RAIDを組むことやバックアップを取ることもでき、まさに簡易サーバで使えるものです。
私も個人的に使用しておりますが、速度をそんなに気にしなければ、良いものだと思います。
さて、最近とある企業様より「TeraStationの保存速度が遅い。Excelの保存に10秒以上待たされる」とのことで調査を行いました。
今回判明した原因は特にインターネット上で紹介されておりませんでしたので、紹介させていただきます。
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現象
調査したところ、通常のファイルの転送速度は特に問題ありませんでした。
例えばローカルにあるちょっと重めの動画データを転送してみましたが、遅いとは感じませんでした(むしろ早いように感じるほどでした)。
しかし、転送速度が極端に遅いファイルがありました。それが「.xlsx」「.xlsm」等のExcelファイルでした。
内容
上記Excelファイルを転送する際、97%でストップししばらく待たされる事が多々ありました。
Excelファイル自体もほんの数MB…そんなに重いファイルではないはず。
実際にTerastation上でExcelファイルを開いて保存したところ、「保存中です」のバーが10秒ほど消えない。
しかし、同じ容量の昔の形式のExcelファイル(.xls)は、転送も保存も遅くない。
なぜ.xlsx、.xlsmだけこんなに転送、保存速度が遅いのだろう…と考えていた時にふと気づきました。
.xlsx、.xlsmは圧縮ファイルだということに…
原因
そうなんです、以前の.xlsファイルとは異なり、現在の.xlsx、.xlsmファイルは圧縮ファイルで作成されています。
試しに、7-ZipやLhaplus等で上記ファイルを解凍してみてください。いくつかのファイルが解凍されて表示されます。
実はシートの保護パスワードがわからなくなってしまった場合なども、解凍▶パスワード削除▶圧縮で解除可能です。
それで、なぜ圧縮ファイルだから保存が遅いのかというと
TeraStationで「圧縮ファイルのウイルスチェック」を保存する度に行っていたからです。
解決策
以下の手順で解決しました。
NAS(Terastation)のWeb設定を開く
NASNavigator2が入っていれば、以下の手順でWeb設定を開きましょう。
入っていない場合は、ブラウザで直接NASのIPアドレスを打ち込みましょう。
NASのIPアドレスはTerastationのモニタに表示されているはずです。
【直接打ち込む場合】http://192.168.XXX.XXX/ みたいな感じになると思います。
ログイン画面が開いたら、IDとパスワードを入力しログインしましょう。
ウイルスチェック画面を開く
ログイン後は、以下の手順でウイルスチェック画面を開きましょう。
「ウイルスチェック画面を開く」ボタンを押すと、TrendMicroのログイン画面が表示されます。
ここでIDとパスワードを入力してログインしましょう。
圧縮ファイル検索の設定をOFFにする
以下の手順で、リアルタイムでの圧縮ファイル検索をOFFにしましょう。
このチェックを外したあとに前述のExcelファイルを転送・保存したところ劇的に改善しました。
まとめ
インターネットで検索すると、TeraStationが遅い原因は、ジャンボフレームやらTrashboxの整理やらと書かれている事が多いのですが、今回は全く異なる問題で困りました。
ちなみに今回対応したTerastationはTS-XHL/R6シリーズで、通常のTerastationとは異なり、ウイルスチェック機能があるTerastationでした。
「TeraStationは遅い!」というクチコミも良くみかけるのですが、初心者でも簡単に、比較的安価にサーバを導入できる素晴らしい機器だと思います(私も個人的に使用しております)
もしサーバの導入に悩んでいる方は、是非一度検討してみてくださいね!
※これはウイルスチェックをしないことを推奨する記事ではありません
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